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証券取引等監視委員会によるラッキーバンクへの行政処分勧告とその内容について

既にご存知の方も多いと思いますが、本日付けで証券取引等監視委員会からラッキーバンクへの行政処分勧告が公表されました。

ラッキーバンク・インベストメント株式会社に対する検査結果に基づく勧告について:証券取引等監視委員会

ラッキーバンクと言えば2014年に開始した比較的古参のソーシャルレンディングサービスであり、また「全件、不動産担保付で、安心・安全」をモットーとして人気を集めているサービスでしたのでショックを受けた方も多いのではないでしょうか。

そして今回、証券取引等監視委員会から公表された行政処分勧告はこのモットーにも疑義を唱える内容となっていましたので、その内容について詳細に確認してみたいと思います。

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勧告内容について読み解く

貸付先のほとんどは、田中 翔平 代表取締役(略)の親族が経営する不動産事業を営むX株式会社(略)となっており、田中社長を含む取締役全員がX社における不動産事業の会議に参加し各事業の進捗状況等の報告を受けているほか、平成28年4月から同29年2月までの間においては、内部管理責任者である取締役をX社の不動産事業部に兼務させるなど、当社とX社は密接な関係の中業務を行っている(平成29年8月末現在、償還期限が到来していないファンドは、185本、出資金約62億円)。

貸付先のほとんどが1社向け、また親族経営の会社となっている点について思い出すのは2017年3月24日に>みんなのクレジットに対して行われた行政処分勧告です。

株式会社みんなのクレジットに対する検査結果に基づく勧告について:証券取引等監視委員会

この時の貸付先は1社集中でも親族経営でもありませんでしたが、「1社⇔1社グループ」「親族経営⇔親会社グループ」となっており、リスクが1か所に集中し、またその集中先が利害関係の強い相手先となっている点としては似ていると言えると思います。

(1)貸付先の審査につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為

X社より提出された財務諸表において、売却契約の締結に至っていない物件を売上に計上するなどして、純利益や純資産が水増しされているにもかかわらず、これを看過していたほか、X社が手掛ける複数の不動産事業について事業期間が延長となる事態が発生し、

ソーシャルレンディング提供サービスとその貸付先企業の関係性が強い場合に問題になるのが、やはりこちらにあるように審査内容に手心が加えられてしまいかねない点です。しかもこの状況は(ラッキーバンクがどうかは分かりませんが)相互に共謀することも可能な状況とも言えると思います。

ただこれを言い出すと難しいのは多くの、特に貸金業登録を行っていないサービスは恐らくほとんどの場合、グループ企業への貸付となっていると思われる点です。

※貸金業法の規制緩和としてグループ企業への貸付は貸金業規制の適用から除外されている。

このため今後はソーシャルレンディングサービスの場合などに限って、貸金業法の規制の適用除外が進む可能性もあるかもしれません。

この間、X社は売却資金を得られず、平成29年3月以降に償還期日を迎えるファンドに係る借入金の返済が困難な状況となっていることを認識したにもかかわらず、その後もX社を貸付対象先とするファンドの募集を継続している。

またこちらの内容はラッキーバンクのイメージに対するダメージがかなり大きそうで、場合によっては詐欺と呼ばれ兼ねない状況と思われます。私自身、これ以降に投資したファンドもありその状況に憤りを感じる部分もあります。

(2)担保物件の評価につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為

X社が保有する不動産に担保を設定して、X社への貸付けを行っているファンド318本のうち252本について、「不動産価格調査報告書」を当社ウェブサイト上の募集要領に掲載しているが、当該報告書は、正式な不動産鑑定評価を行った上で作成されたものではなく、対外的に公表できない不動産価格をウェブサイト上に掲載し、ファンド出資持分の募集を行っている。

不動産価格調査報告書については他社の場合も含め第三者評価ではなく自社評価が掲載されている場合がありますのでこの点については何とも言えませんが、気になるのは「対外的に公表できない不動産価格」の部分でしょうか。

良い方に取れば単純に「自社評価」というだけにも読めますが、悪く取れば「自社に有利に評価した内容」とも取ることも出来てしまいます。このため後者の場合はまた、下手をすると詐欺と呼ばれ兼ねない状況と思われます。

ラッキーバンクからのお知らせ

上記までの勧告に対してラッキーバンクから公式なお知らせが発表されています。

証券取引等監視委員会の勧告について
本日、証券取引等監視委員会から当社に対する検査結果に基づき、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、行政処分を行うよう勧告したとの発表がありました。
今般の事態に至ったことにより、お客さまをはじめ、関係の皆様に多大なご心配をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。
弊社は、今般の検査結果を踏まえ、改善策を策定・実施し、皆さまからの信頼向上に向け、全役職員一丸となって取り組んでまいります。
また、本件詳細につきましては、今後改めてご説明させていただく予定です。
何卒よろしくお願い申し上げます。
以 上

 

田中 翔平氏について

代表取締役の田中 翔平氏は去年のソーシャルレンディングサミットでお見かけした際、かなり若い社長さんで若干チャラそうな印象は受けていましたが、受け答えはしっかりとしており、今後このサービスを真面目に取り組んで行こうという姿勢を感じてしまっていました(とは言えその時すでにX社の返済が困難に近い状況だったようですが)。

恥ずかしながら自分の見る目が無かったのかな・・・と反省していますが、このような状況になった以上その時に感じた姿勢を本物として貫いて頂き、多くの投資家に迷惑を掛けないよう今後の立て直しを図って頂きたいと考えています。