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「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」の延滞から改めてリスクを考える

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SBIソーシャルレンディングの発表によると、残念ながら「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」で延滞が発生している模様です。

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このファンドは現在募集されている他のほとんど全てのソーシャルレンディングファンドが法人を相手にしたファンドであるのと異なり、日本で働くカンボジア人技能実習生個人向けに貸付を行う形となっています。

かつて日本でのソーシャルレンディングの黎明期にSBIソーシャルレンディングやmaneoでは個人向けのローンファンドを取り扱っており、この時も返済遅延やデフォルトが多発したため、両サービスとも個人向けのサービスは廃止となりました。

しかし、今回のこの「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」は「社会的意義」を目的として、この個人向けローンファンドを復活させた形となります。

このためファンド募集のページには「本ファンドへの出資には高いリスクが伴うことをご了承ください。」と注意書きが行われており、現在投資を行われている方々はこれを承知の上で投資しているため、不安はあるとは思いますが覚悟はしていた状況ではあると思います。

私自身はこの注意書きを見て本ファンドへの投資申込は行ってはいないのですが、今回延滞が発生したことで改めてこのファンドについて興味を持ち、どの程度のリスクを懸念しておくべきだったか改めて考えてみました。

急増する外国人実習生の失踪

本ファンドのリスクを考える上で参考にしたのは、朝日新聞社DIGITALの「外国人実習生の失踪急増、半年で3千人超 賃金に不満か」という記事でした。

こちらの記事ではカンボジアだけでなく各国からの外国人実習生の失踪について書かれていますが、これに加えて外務省の各国の在日人数のデータをもとに失踪率を算出してみました。

在日人数(統計時期) 失踪者数(割合)
 ベトナム人 180,174人(2016/06) 1,616人(約0.9%)
中国人 695,522人(2016/12) 859人(約0.1%)
ミャンマー人 15,912人(2016/06) 227人(約1.4%)
カンボジア人 6,111人(2015/12) 204人(約3.3%)

失踪者のデータは2017年上半期のもののためあくまでも参考データではありますが、カンボジア人の方の失踪者数の割合は約3.3%と他の国と比べて高い数字となっています。

ただ、母数である在日人数の統計時期が他の国に比べて古い情報のため、在大阪カンボジア王国名誉領事館のページに記載された2011人の在日人数(2,770人)を元に補正を掛けてみます。

(6,111人-2,770人)÷(2015年-2011年)≒835

この数字をもとに2016年末の在日カンボジア人数を予測すると6,946人となり、失踪者数の割合を改めて求めると約2.9%となります。つまりこれからこのファンドに投資を行う方は、この数字を頭に入れた上で行うと良いのではないかと思います。

※ただし現在発生しているのはデフォルトではなく延滞のため失踪したと限った訳ではありません。

外国人実習生の実情

PRESIDENT Onlineの記事に「“現代の奴隷”外国人実習生に頼る黒い企業」という記事がありました。

受け入れ企業が制度を正しく利用していれば、実習生には最低限の待遇が保障されるはずだが、労働市場から淘汰されることがないため、賃金不払いや長時間労働、不当な経費天引きといった違法行為が横行。現代の奴隷制度という批判は、あながち間違いではない。

先にご紹介した通り「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」には「社会的意義」の側面もあります。

このためこういった外国人実習生の一助となりたいと考えた上で、高いリスクという面には目をつぶって貸付けを行っても良い、そのようにお考えの方は改めて本ファンドへの投資を検討してみては如何でしょうか。

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