また新しい不動産投資型クラウドファンディング(以下、適宜「不動産型CF」)のサービスが登場しました。
つい先日登場したのは南大阪発のエードMYバンクでしたが、今回は東京都品川区発のぽちぽちFUNDINGというサービスです。
ちょっと面白いネーミングのサービスですが、スマホでぽちぽちするイメージから来ているそうです。
またFPへの無料相談サービスなんかもあり面白そうなサービスのため、この機会にメリット・デメリットなどをご紹介したいと思います。

これから新しい投資先をお探しの方に、ぜひご参考頂ければと思います。
ぽちぽちFUNDINGの基本情報
まずはぽちぽちFUNDINGの基本情報を確認しておきましょう。
運営会社 | アイディ株式会社 |
---|---|
サービス開始 | 2020年8月 |
ユーザー数 | 非公開 |
予定分配率 | 4.5~5.0%?(年利・税引前) |
平均運用期間 | 不明 |
募集ペース | 不明 |
募集方式 | 先着・抽選方式 |
入金方式 | 後入金方式 |

不動産型CFのサービスはまだ開始したばかりですが、運営会社は品川区・大田区を中心に50年以上(1969年4月創業)の歴史のある会社です。
ぽちぽちFUNDINGでの投資対象
ぽちぽちFUNDINGでの投資対象は不動産ですが、1つの不動産に1人で投資する訳ではありません。
クラウドファンディングの仕組みで多数の投資家が少しずつ1つの不動産に資金を出し合って投資する形となります。

ぽちぽちFUNDINGの投資イメージ
また不動産投資にも色々とありますが、古くなった家屋や空家などのリノベーション(修復・再生)物件が主に扱われる予定です。

明記はありませんが投資地域は運営会社が得意な品川区・大田区エリア中心となりそうです。
ぽちぽちFUNDINGのメリット
次に、ぽちぽちFUNDINGで投資を行う際のメリットをご紹介していきます。
現在、確認できるぽちぽちFUNDINGのメリットは主に6つ。
- 運営会社の歴史と経験
- 運用中の金額の上下が無い
- ある程度の下落のカバー
- 高い分配率(利回り)
- 1万円から投資が可能
- ライバルが少ない
以下では、それぞれのメリットの内容をご紹介していきますね。
運営会社の歴史と経験
運営会社が上場企業であれば理想的ですが、未上場でもきちんとした企業は多くあります。
その点、ぽちぽちFUNDINGの運営会社は昭和44年4月に創業後50年以上の歴史があります。
特に、手を広げすぎず品川区・大田区を中心に実績を積んでいる点については武器になりそうです。
また不動産型CFでは未上場企業の方がメジャープレイヤーとなっている面も興味深いですね。
サービス | 概要 |
---|---|
CREAL | 運用資産残高№1のサービス。マンションから学校、保育園などの募集も。 |
FANTAS Funding | ファンド募集件数№1のサービス。募集ファンドは毎回すぐに完売する。 |
エードMYバンク![]() | 南大阪に特化した最新サービスの1つ。 |
運用中の資金の上下が無い
ぽちぽちFUNDINGで運用中の資金は株価のように毎日上下することはありません。
このため日々チャートとにらめっこする必要が無い点が、楽で良いですね。
ただし運用の最後の不動産売却時に不動産の価値が大幅に下がると元本割れの可能性もあります。
そのため次の仕組みである程度カバーされるようになっています。
ある程度の下落のカバー
ぽちぽちFUNDINGでは投資家と同じ不動産に運営会社のアイディ株式会社も一緒に出資してくれます。
また不動産の売却時にその価格が下落していても、ある程度の割合まではぽちぽちFUNDING側が先にダメージを引き受けてくれる方式が採られています。

ぽちぽちFUNDINGではこの割合(劣後出資割合)がファンド毎に変わります。
この方式の良いところは運営会社が利益を出すためにはそもそも投資家に損をさせないようにする必要がある点です。
また参考までに他のサービスの劣後出資の割合もご紹介しておきます。
30%固定 | Rimple、Jointo α |
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20%固定 | SYLA FUNDING |
10~20% | CREAL |
まだぽちぽちFUNDINGの劣後出資の範囲は分かりませんが、10~30%の範囲には収まるのではないでしょうか。
高い利回り(分配率)
ぽちぽちFUNDINGではまだファンド募集が無いため利回りは不明です。
ただし不動産型CFを開始する直前のファンド(非インターネット経由での募集)では4.5~5.0%辺りとなっていました。
今後はシステム費用分が引かれての募集となるかもしれませんが、最大これくらいは見込めるかもしれません。
ちなみにソーシャルレンディングではもっと高い利回りのファンドも見ますが、不動産型CFではこの辺りが割と高めの方になります。
1万円から投資が可能
ぽちぽちFUNDINGでは1万円からの投資が可能です。
中には10万円以上必要なサービスもあるため、状況に合わせて投資金額を調整しやすいサービスと言えそうですね。
投資単位 | サービス名 |
---|---|
1万円~ | CREAL、FANTAS Funding、ASSECLIなど |
10万円~ | Jointo αなど |

例えば1万円を1年間、5%で運用しても500円の儲けにしかなりません。
管理人は各サービスで基本10万円以上で申し込んでいます。
ただしその次が20万円ではなく、13万や15万円でも投資ができる点が非常に使いやすいと感じています。
ライバルが少ない
最近人気のRimpleの場合、すでにユーザー数が7万人以上います。
このためファンド抽選の当選率は10%台となり当選が難しくなってきています。
これに対して本サービスは次のような理由で暫くはライバルが少なそうです。
- サービス開始から間もないこと
- 未上場企業を嫌気する人もいること
- 投資対象地域が限られることを嫌気する人もいること
他のサービスで中々当選できずストレスが溜まっている方は早めの口座開設が狙い目かもしれませんね。
ぽちぽちFUNDINGのデメリット
ぽちぽちFUNDINGでの投資を検討している方の中にはデメリットやリスクが気になる方も多いと思います。
そこで、デメリット面についてもご説明しておきたいと思います。
私が考えるぽちぽちFUNDINGのデメリットは3つあります。
- 元本保証がない
- 利益は総合課税の対象
- 運営会社の倒産リスク
元本保証がない
全ての投資に言えることですが元本保証はありません。
もちろんメリットでご紹介した優先/劣後出資方式によりある程度の下落はぽちぽちFUNDING側がカバーしてくれます。
ただし天災や火災でそれ以上に不動産価値が下落する可能性もあります。
このため元本割れがどうしても怖い方にはぽちぽちFUNDINGはお勧め出来ません。
利益は総合課税の対象
株式などの利益は分離課税として他の所得と別に一律の税率が課せられます。
これに対してぽちぽちFUNDINGで得た利益は、例えばサラリーマンとして得た所得と合算して総合課税の対象となります。
このため元の稼ぎが大きい方は節税策の検討も必要になるかもしれません。
課税所得 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
~195万円 | 5% | 0円 |
~330万円 | 10% | 97,500円 |
~695万円 | 20% | 427,500円 |
~900万円 | 23% | 636,000円 |
~1,800万円 | 33% | 1,536,000円 |
~4,000万円 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円~ | 45% | 4,796,000円 |

※各金額を超えると所得全体がその率で課税される訳ではなく、超過部分に課される税率です。
運営会社のリスク
運営会社のアイディ株式会社が倒産した場合、投資中のお金が戻らない可能性もあります。
また全額戻ってくるにしても、非常に時間が掛かることも考えられます。
運営会社が50年の歴史を持つためある程度の信頼は出来るかもしれません。
ただ財務資料などは未公開のようなので、余裕資金内での投資とすることと、他サービスとの分散投資をお勧めしています。
ぽちぽちFUNDINGのその他の特徴
ここからはメリット・デメリット以外のサービスの特徴をご紹介していきます。
各種手数料について
ぽちぽちFUNDINGでの各種手数料は基本無料です。
- 口座開設利用料 0円
- ファンド申込手数料 0円
- ファンド運用手数料 0円
- 投資家口座への振込手数料 0円
ただし投資家口座から投資資金への振込手数料だけは必要となります。
このためぽちぽちFUNDING側の振込先銀行と同行か、振込手数料の安いネット銀行の利用をお勧めします。
振込口座 現在確認中
ファイナンシャルプランナーによるライフプランニング無料相談
ぽちぽちFUNDINGではファイナンシャルプランナーにライフプランニング(LP)の作成依頼が出来ます。
もちろん会員であることが条件で、次の方法で依頼することができます。
- 「ぽちぽちファンディング」からの問い合わせ
- セミナー参加後に直接依頼
またLPに沿った資産運用の相談などをオンラインで相談することも可能です。

これは他では見ないぽちぽちFUNDINGの独自サービスです。お悩みのある方にとっては非常にありがたいサービスですね。
ぽちぽちFUNDINGの総合評価
未評価
サービス未開始のため評価点は付けられないため簡単にポイントを復習しておきます。
- 品川区・大田区で50年の老舗企業
- 劣後出資はファンド毎に設定
- 利回りは4.5~5.0%辺りになりそうか?
これで劣後出資割合が20~30%程度、利回りもこの通りであれば楽しみなサービスとなりそうです。
特にサービス開始直後は好条件のファンド募集が期待できるため狙い目ですね。