ネット金融最大手のSBIグループが運営する老舗サービス「SBIソーシャルレンディング」で2018年8月22日10時から「SBISL不動産担保ローン事業者ファンドPlus 19号」の募集が予定されています。
SBIソーシャルレンディングと言えば20日(月)、21日(火)も含め3日連続で人気ファンドの募集が行われていますが、このうち20日に募集された「SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド7号」は募集開始からわずか5分で完売してしまいました。
正直なところSBIソーシャルレンディングでは最近、法人向け貸付ファンドでは初となる延滞を出してしまいましたのでその影響も懸念されていましたが、やはりSBIの看板への信頼は盤石ということなのでしょう。
なお本日も10時から「SBISL不動産バイヤーズローンファンド25号」の募集が行われる予定となっていますので、こちらの分析記事も合わせてご参考頂ければと思います。
ファンドの基本的な情報
SBISL不動産担保ローン事業者ファンドPlusは、「不動産を担保にローン事業を営む事業者」向けの貸付事業で運用するファンドとなっています。
ファンド名 | SBISL不動産担保ローン事業者ファンドPlus 19号 |
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運用利回り | 6.50%(年利換算) |
運用期間 | 約1年 |
募集予定 | 2018年8月22日10時~ |
担保/保証 | 担保付 |
募集金額 | 12億0,000万円 |
必要資金 | 5万円~ |
返済方法 | 一括返済 |
運用利回りの評価
本ファンドの運用利回りは6.50%(年利換算)とソーシャルレンディング投資ファンドの中ではほどほどの水準で設定されています。
ちなみにファンドのリスクは利回りに応じて高くなる傾向にありますが、ファンドの最終的な借り手はサービス運営会社の手数料(事業者スプレッド、営業者報酬)分も上乗せして返済する必要がありますので、事業者がこれを公開している場合はその手数料を含めてリスクを想定することをお勧めします。
SBISL不動産担保ローン事業者ファンドPlusの過去の実績では事業者スプレッドは1.00%分程度となっていました。
担保/保証の評価
本ファンドは担保によりリスク軽減が図られているため、その内容と利回りのバランスから総合的に安全そうだと判断できれば、実際に投資申込をしてみるのも良いかと思います。
担保について
本ファンドには借手が「複数の第三債務者」に対して有する「抵当権により担保された貸付債権」に担保設定が行われています。
またこの(複数の)借手は担保不動産の評価額の70%を上限とした金額を貸し付ける事業を行っており、かつ次の条件の元に「複数の第三債務者」に貸付けを行っているとのことです。
- 資本金5千万円以上の企業
- 直近6年間の累積貸倒れ件数2件以内かつ、2千万円以内
- 利息制限法改正に伴う過払金の発生無し
- 貸金業の業歴7年以上
これらの数字を見ると単純に今回の借り手について信頼しても良さそうに思えますが、このうち2については母体となる数字が不明なため、判断材料からは除外することをお勧めします。
ちなみに1についても、そもそも「SBISL不動産担保ローン事業者ファンドPlus」の借手は貸金業者のため貸金業法の制限により純資産が5,000万円以上である必要があり、また貸借対照表上で資本金は純資産に含まれますので、その辺のことは少しだけ頭に入れておくと良いかもしれません。
運用期間の評価
本ファンドの運用期間はほどほどの長さに設定されていますので、直近に大きな出費予定がなければ申込を検討してみるのも良いかと思います。
ちなみに運用期間が長いファンドであるほど運用期間前後の利回計算対象期間(貸付、返済の準備期間など)の影響により実質利回り低下の影響を受けにくくなりますので、あとは他のリスクを許容できれば積極的に投資の検討をしてみるのも良いかと思います。
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