こんにちは!管理人まさおです。
そのサービス名は「Money Farm(マネーファーム)」。
サービス側が企業間取引などで発生する債権(売掛金など)を仕入れてきて、これを小口化して投資家に提供するサービスです。
最終的に投資家は債権に対する支払から分配を受け取る流れのため、貸付型クラウドファンディングを思い浮かべる方も多いかもしれません。
ただマネーファームの仕組みは通常の貸付型CFとは違いますし、マネーファーム独自の特徴やメリット、そしてもちろんリスクもあります。
このため、それぞれのポイントについて僕なりに調査してまとめてみましたので、本記事で簡単にご紹介させて頂きたいと思います。
マネーファームの概要について
マネーファームは簡単に言うと「金銭債権を早めに現金化したい企業などと個人投資家などをマッチングするプラットフォーム」です。
企業側は債権の償還前に早めに現金を得られる代わりに、本来の受け取り予定の額面より安い金額で債権を手放すかたちになります。
これに対して投資家側はそのディスカウントされた債権と、本来の受け取り予定額との差分から利益を狙えるかたちになります。
貸付型CFの場合は貸付に対する利息から利益を狙うかたちのため、ここがマネーファームの異なるポイントですね。
ちなみにマネーファームでは平均的な利回りを7%程度に設定する予定とのことです。
貸付型・不動産投資型CFと比べても魅力的な利回りだと思いますので、この後ご紹介するメリット、リスク面なども踏まえて要チェックですね。
ゲーム感覚で投資を楽しめる
投資家がマネーファーム上で金銭債権(ファームチケット)を購入すると、投資家のマイページに表示される農場に作物が植えられます。
またこの作物は債権の償還日が近づくにつれて成長し、最終的に債権回収によって収穫されるイメージになるようです。
他の投資サービスでは無機質な数字だけで損得を確認しますが、視覚的にゲーム感覚で確認出来るのは投資効果を実感しやすく面白そうですね。
マネーファームのメリットについて
まず、マネーファームで扱われる債権には「確定債権」「将来債権」「集合債権」の3種類が予定されているそうです。
このうち「確定債権」は商品や役務の提供と検収が完了しており、売掛金の入金や期日がほぼ確定している債権のことを言うそうです。
このため運用期間は3~4ヵ月と短いようですが、その特性を考える限りではローリスク寄りの投資商品になりそうですね。
なお他の種類の債権については現段階ではまだ詳細不明です。
マネーファームのリスクについて
マネーファームで取り扱われる債権は、役務に対する債権であり貸金ではないため、担保や連帯保証などは設定されないそうです。
このため、債権の回収前に債務者が破綻した場合は(運営会社が回収を試みますが)元本を大きく棄損してしまう可能性もありそうです。
感覚的にはFundsで良く募集されている担保・保証なしのリコースローンに似ているかもしれませんね。
ただし運用期間が短めのため、流石に余程のことが無い限りは債務者が破綻する可能性は低いのではないかと想像しています。
マネーファームについてその他色々
利益に掛かる税金の種類は?
「雑所得」とのことです。
債権の債務者の公開について
投資家としては債務者の情報が公開されていた方が投資の安心感につながると思いますが、ケースバイケースとのことです。
債務者の破綻時の対応について
債務者が債権償還前に破綻した場合、マネーファーム運営会社「株式会社3rd Economy」が債権者代表として回収に動くとのこと。
ブロックチェーン利用について
マネーファームの取引記録は仮想通貨(暗号資産)などの取引にも利用されるブロックチェーンが利用されるとのことです。
技術的な詳細は割愛しますが、パブリックチェーンのPolygonで管理されるものの、自由な譲渡や売買は制限されるそうです。
なお投資家が購入する金銭債権(ファームチケット)はNFTとして管理されますが、今のところ投資家がそこを意識する必要は無さそうです。
クラファン業界との意外な関係性
マネーファーム自体はクラファン投資ではありませんが、3rd Economy社代表の橋村 純氏は、貸付型CF最大手のクラウドバンクの元社長とのこと。
このため債務者の評価など債権の目利きになどついて、一定の期待が出来そうでしょうか。
また3rd Economy社を擁するRelicグループでは、多くのクラファンサービスを支えているプラットフォーム「ENjiNE」も開発しています。
最後におさらい
最後におさらいですが、マネーファームは売掛債権を安めに仕入れてその差額から利益が狙える小口債権投資の一種です。
また売掛金の入金や期日の確定した債権が扱われるため、短い運用期間で7%程度の利回りが狙えるのが魅力ですね。
ただし担保や連帯保証が付かないため債務者が破綻した場合に元本割れする可能性が目立つリスク(の1つ)ですね。
全体的にまた面白そうなサービスが登場したな~と感じていますので、みなさんも是非一度チェックしてみて下さい。