目が飛び出ました。
SBIソーシャルレンディングで2020年2月14日10時から募集予定の「SBISLバイオマスブリッジローンファンド 7号」は募集金額なんと26億円。
しかもこのファンドはあと3回募集予定で、総募集金額は55億円。
そんなに巨額を貸し付けても大丈夫なの?
不安を解消出来るか分かりませんが、ファンド内容を調査してみました。
ファンドの基本的な情報
ファンド名 | SBISLバイオマスブリッジローンファンド 7号 |
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タイプ | ソーシャルレンディング |
募集金額 | 26億円 |
想定利回り | 7.00%(年利・税引前) |
運用期間 | 約2年3ヵ月 |
ファンド内容の詳細
担保のLTVは驚愕のXX%?
本ファンドには担保が付いています。
所在地 | 北海道網走市 |
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担保詳細 | 更地(20,107㎡) |
担保種類 | 【抵当権設定】(第一順位) 借手が取得予定の事業用地 |
担保価値 | 2,800万円 |
価値算定方法 | 取引事例比較法により算出した土地価格に100分の70を乗じ、早期売却を想定した担保処分価値を算定 |
また本担保は「後続貸付債権等及び追加貸付債権等も、上記担保権の被担保債権となる」ため、LTVは驚愕の55億円÷2,800万円=約196.4%です。
この金額で貸し付けを行える根拠は?
上記の通り、貸付金額に対して担保価値が低すぎる状態ですが、今回もSBIソーシャルレンディングは収益還元法により算出した価格を参考に貸付額を決定しています。
バイオマス発電事業の収益価格の合計:55億円
バイオマス発電事業実施期間中の見積純収益の合計額を約101億2,800万円(運営収益 約357億4,300万円-運営費用等 約256億1,500万円)とし、収益価格を算定しています。
ただし計算方法の詳細は不明ですし、公開されても正確性を図ることは難しいため、最終的にはSBIソーシャルレンディングを信じるか信じないか、が投資判断基準となりそうです。
売電価格は24円/kWh
売電価格24円/kWhはFIT(固定価格買取制度)の基準によると次の条件に当てはまります。
- 一般木質バイオマス・農産物の収穫に伴って生じるバイオマス固体燃料
- 10,000kW未満
- 2019年度までの認定
2020年度以降の一般木質バイオマスでの新規認定は無さそうなのでその点は価値があるのかもしれません。
連帯保証はあり
投資家限定情報に記載されているため詳細は公開できませんが、連帯保証は付いています。
その内容は本プロジェクトのために設立されたSPCらしき1社と、施工会社1社の合計2社によるものとなっています。
募集金額26億円に次ぐファンドは?
「SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド16号」で25億4,000万円の募集がありました。
またこちらのファンドも追加募集予定があり、合計で33億2,000万円の貸付となります。
管理人の所管
最近のSBIソーシャルレンディングの募集ファンドは担保価値が低く、一般投資家から分かりにくい収益還元法を元に貸付金額が設定されている点が不安です。
今回のファンドは、それでもSBIソーシャルレンディングが55億円もの巨額を貸し付けても投資判断OKと判断したのだとは思います。
ただ、その上で今回は運用期間が約2年3ヵ月と長いこともあり、残念ながら見送りを考えています。
次のファンド募集に期待!