先日、2019年8月5日(月)に募集開始されたばかりの「SBISLカンボジア・マイクロファイナンスローンファンド1号」について不安な点があることをご紹介しました。
その際、特に「ファンドの返済原資」の説明に疑問点がありサービス事業者のSBIソーシャルレンディングに質問したことをお伝えしていましたが、先方から回答を貰えましたのでその内容をご紹介したいと思います。
質問と回答(返済原資の確認のみ)
返済原資について概要では「カンボジア子会社から支払われれる利息及び元金」、詳細(PDFファイル)では「親会社が他の金融機関からの借入資金等から返済」とありますが、どちらが正しいのでしょうか?
弊社の借手はあくまで「カンボジア事業等を営む事業者(東証マザーズ上場)」であり、「カンボジア子会社」から金銭消費貸借契約に基づき支払われる利息及び元金は、弊社の借手である「カンボジア事業等を営む事業者(東証マザーズ上場)」の返済原資です。
ご出資の際に同意をいただく書面の一つ「匿名組合契約書」に記載の通り、
本契約にかかる期限の利益の喪失事由を定めており、「カンボジア子会社」の破産手続開始申立てがあった場合に限らず、「貸付要項」5(1)①~⑨の場合(「カンボジア子会社」の所在が不明となったとき、法令等に違反したとき等)に、借手の「カンボジア事業等を営む事業者(東証マザーズ上場)」が返済する義務を負います。
こちらの回答から本ファンドは、カンボジア事業の成否に関わらず返済義務を負うのはあくまでも直接の借手であり、その借手(東証マザーズ上場)が運用期間の約1年の間に破綻等しなければ返済されるスキームである、と理解出来ました。
ファンドの募集状況
本ファンドの募集額は2億円、また記事執筆時点の申込額は1億2,950万円(約64.8%)でしたので、募集開始からの資金の集まりはあまり良く無い状況のようです。
SBIソーシャルレンディングで募集されるオーダーメード型ファンドの多くでは数時間で完売することも多いため、今回のファンド募集に時間が掛かっている原因をいくつか推測してみました。
- 利回り(3.8%)が低い
- SBIソーシャルレンディングの他のファンドでは最も予定利回りの低い「SBISL不動産担保ローン事業者ファンド」でも3.0~5.0%に設定されているため、利回りが低いと判断されているのでしょうか。
- 担保(LTV)が不明確
- 私もきちんとした担保が設定されていた方が元本が全損する可能性も低く安心感あります。ただSBIソーシャルレンディングは担保が無くても東証上場企業が運用期間の約1年の間に借入金を返済できなくなる可能性は低く、この利回りの設定で問題無い、と判断したのではないかと推測しています。
- 最終貸付先(カンボジア)が不安
- 投資を検討した方の中には最終貸付先がカンボジアである事を不安に思っている方もいるかもしれませんが、最近はかなり成長著しい国のようです。良ければ次の記事もご参考下さい。
コメント
以前見に来たときは各社のファンド募集の概要をコピペしただけみたいなガッカリ記事ばかりだったように思うのですが
久々に踏んだら至近の別記事を含め実のある記事でビックリしました
これからも楽しみにしています
複雑な気持ちですが、ありがとうございます笑
前のサーバーの契約期限切れで引っ越しついでにリニューアルし、その勢いでモチベーション上げて頑張ってます笑
ちなみにあの投稿は自動投稿プログラムに任せていたので、いつかはもう少し良い分析も任せられるように作り込みたいと思います。