ソーシャルレンディングサービスを提供中の「オルタナバンク」の親会社「SAMURAI &J PARTNERS」から、また新たな不動産投資型クラウドファンディング(以下、適宜「不動産型CF」)の登場を予期させるお知らせがありました。
PDF 連結子会社におけるソフトウェア開発案件受注に関するお知らせ
※以下にその一部を抜粋しています
当社の連結子会社であるSAMURAI TECHNOLOGY株式会社は、本日、不動産投資型ク
ラウドファンディングシステムのソフトウェア開発案件を受注いたしましたので、下記の
とおりお知らせいたします。記
1.本案件の受注内容
受注先 日本国内の非上場企業(注 1) 受注内容 不動産投資型クラウドファンディングシステムソフトウェア開発 受注金額 24.5 百万円(税抜) 売上計上予定時期 2020年7月から12月(予定) 営業利益計上額 現段階では未確定 (注 1)受注先の希望により、社名の公開は控えさせていただきます。
社名は非公開ですが、本記事ではSAMURAIを取り巻く状況からこの「日本国内の非上場企業」を推測してみたいと思います。
SAMURAIを取り巻く状況
SAMURAIとJトラストの業務提携関係
SAMURAI &J PARTNERS(JASDAQ:4764)は昨年3月に、Jトラスト(東証2部:8508)と業務提携を行っています。
またSAMURAIの現筆頭株主はJトラストの実質的なオーナー藤澤信義氏となっており、あたかもグループ企業のような関係を形成しています。
ちなみに藤澤信義氏が代表取締役を務めるNLHD社はJトラストの筆頭株主であると同時に、日本初のソーシャルレンディングサービス「maneoマーケット」の筆頭株主でもあります。
SAMURAI FUNDへのJトラストグループの関わり
以上のような関係もあり現在、オルタナバンクはmaneoマーケットのシステムを流用してソーシャルレンディングサービスを提供しています。
またオルタナバンクではJトラストの子会社「日本保証」が債務保証を行うファンド募集も行われるなど、密接な関係が築かれています。
Jトラストグループ内の不動産型CF開始予定の会社
JトラストグループにはアイドルグループSKE48を傘下に抱えるKeyHolder(JASDAQ:4712)も存在しています。
またKeyHolderの子会社には不動産事業を手掛けるキーノート社も存在し、この会社が今後、不動産型CFを開始することを5月に発表しています。
参考 『不動産クラウドファンディング新規事業開始のお知らせ』
SAMURAI TECHNOLOGYがキーノートのシステムを開発か?
以上の関係から、SAMURAI TECHNOLOGYがキーノートの不動産型CFのシステム開発を手掛けるのではないかと推測しています。
またその場合は順調にいけば12月ごろに新規ユーザー募集、来年1月に初回ファンド募集という流れになりそうでしょうか。
ちょっとした疑問も
パッケージシステムを利用しないのは何故?
最近、Jointo α(ジョイントアルファ)やCOOL(クール)がシステムリニューアルの際に、グローシップパートナーズ社のパッケージを利用しています。
基本的にパッケージを利用すると安定したシステムが短期間で手に入り、初期費用を抑えることも出来ます。
このためキーノートもこのパッケージを利用しても・・・と思いますが、運用開始後の継続的な保守費用を嫌気したり、開発費用をグループ内で還流させたい意図があるのかもしれませんね。
Jトラスト内にもシステム会社あり
実はJトラストグループ内にもJトラストシステムというシステム会社が存在しています。
もちろんSAMURAI TECHNOLOGYがシステム開発を手掛けると確定した訳ではありませんが、推測通りであればJトラストシステムに発注しなかった理由が気になりますね。
いずれにしても投資家側にはあまり関係ありませんが、たまにはこういった記事でも楽しんで頂けましたら幸いです。