東証上場企業のロードスターキャピタル株式会社が運営する、東京23区を主要投資エリアとしている不動産特化型のソーシャルレンディングサービス「OwnersBook」(オーナーズブック)で2018年8月7日18時から「杉並区新築マンション第3号ファンド第2回」の募集が予定されています。
ファンドの基本的な情報
ファンド名 | 杉並区新築マンション第3号ファンド第2回 |
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運用利回り | 4.20%(年利換算) |
運用期間 | 約2年1ヵ月 (2018年8月14日~2020年8月20日) |
募集予定 | 2018年8月7日18時~2018年8月13日 |
担保/保証 | 担保付 |
募集金額 | 4,010万円 |
必要資金 | 1万円~ |
返済方法 | 一括返済 |
運用利回りの評価
本ファンドの運用利回りは4.20%(年利換算)とソーシャルレンディング投資ファンドの中では決して高くはない水準で設定されています。
担保/保証の評価
本ファンドは担保によってリスク軽減が図られていますので、その内容と利回りのバランスを見て総合的に安全そうだと判断することができれば、実際に投資申込をしてみるのも良いと思います。
運用期間の評価
本ファンドの運用期間は約2年1ヵ月と少し長めに設定されており、また途中解約も出来ないため手元資金に余裕のない場合は慎重に判断してから投資を行うことをお勧めします。
ファンド内容の分析
本ファンドは次の2つの貸付先で構成されています。
貸付先1 | 貸付先2 | |
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貸付金額 | 2億円(95.2%) | 1,000万円(4.8%) |
物件の所在地 | 東京都杉並区下井草 | 東京都文京区本郷 |
この通り本ファンドは貸付先1が貸付金額の大部分を締めているため、以下では貸付先1についてのみ分析するものとします。
また分析材料としてはOwnersBookが提示している物件リスク分析の情報および財務構造(担保の評価額と募集総額の構造)の妥当性について確認します。
物件リスク分析
評価項目 | 内容 | リスク |
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ロケーション | 東京都杉並区下草井 |
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稼働率単位:% | 78% |
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スポンサー クレジット | 設立3年超の総合不動産会社 |
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ロケーション
貸付先1の物件は東京都杉並区下井草に所在しており、OwnersBookはこのロケーションのリスクを「小」と評価しています。
念のためこの評価に大きな問題が無いかを地価公示・地価調査のサイトで確認したところ、ここ数年、下井草周辺の地価は上昇を続けていることが確認できます。
稼働率単位
稼働率単位は78%、リスク「中」と評価されています。
またこの物件は2018年4月に建築された地下2階付 3階建の(賃貸)マンション1棟となっているため、階数から想像すると恐らく9軒中7軒が埋まっている状態(77.7%)でしょうか。
つまりあとほんの2軒が埋まれば稼働率単位が100%になる、そう考えれば大きな問題ではないかもしれませんね。
スポンサークレジット
貸付先1の総合不動産会社は東京都渋谷区に所在し、3期前・2期前は経常赤字でしたが、直近期は経常利益・当期純利益を計上しているとのことです。
物件の財務構造
評価額
4億4,200万円
1億5,000万円
(33.9%)
- *1 今回募集額 2億円 (45.2%)
物件の財務構造から本物件の担保余力は20.9%となっていることが確認できます。
つまり本ファンドの運用期間中(約2年1か月)に貸付金の返済が行われず担保物件の売却を行うことになった場合、売却金額がこの20.9%分を下回ると元本を棄損することになります。
ただ先の地価公示・地価調査のサイトの通り、本物件周辺地域の地価は上昇傾向にあり、担保余力も20%以上ありますので、そこまで心配する必要は無いかもしれませんね。
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